「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「世界の[宗教と戦争]講座〈決定版〉」(井沢元彦)


昔から不思議に思っているのは、人々を幸せにするための宗教のおける戦争や争いというものがなぜ起こるのか、だ。(・∀・)

その答えは、この本が教えてくれる。「世界の平和や世界の民族との協調を考えるには、彼らの宗教がどのようなものなのか理解することが必要である。それは同時に、我々日本人の宗教を把握することでもある。宗教音痴といわれる日本人の精神基盤に光をあてた格好の入門書」そのエッセンスを紹介しよう。


宗教は「人間はどのように生きるのか」ということを基本としています。なぜなら人間には死というものが必ず襲ってくるからです。また、運、不運、運命というものがあり、それは人間以外のものがもたらしているものなのか。そういうところに宗教の発端があったわけです。


【Lesson1和の世界】


日本人は第一に「和」という思想を一番大切にしています。アメリカの場合、一番大切にするのは「愛」だと思います。韓国人には「和」よりも大切なものは「孝(親孝行)」です。これは儒教の教えです。お互い「人間同士なら腹を割って話せばわかる」といいますが、韓国人と日本人が話し合いで分かり合えるかというと、難しいと思います。同じ人間なのだけれど、考えることの規範となっている信条、宗教というものが全然違うので、そこから理解を始めるという気持ちがなければいけないのです。


【Lesson2 ユダヤ教の世界】


ユダヤ教は、人類最初のほぼ完全なかたちの一神教です。また「造物主」という信仰をはじめて確立した宗教なのです。ユダヤ民族という場合、それは必ずしも血統(人種)を意味するものではありません。ユダヤ教を信じる者がユダヤ民族であると定義をしてもいいのです。


【Lesson3 キリスト教の世界】


カトリックプロテスタントの違いは何かといいますと、それぞれ独自の「解釈権」というものがあるかどうか、ということです。それとプロテスタントは聖職者階級というものを原則的に認めない、ということです。カトリックは「神父」、プロテスタントは「牧師」といいます。神父は高い道徳水準を要求されます。そのため神父は結婚を許されていません。


【Lesson4 イスラム教の世界】


イスラム教ではキリスト教的考え方をものすごく厳しくしています。女性は「チャドル」という黒い布をかぶらなければいけない。そして偶像崇拝の禁止です。仏像、キリスト増、神のかたちを人間がイメージしてつくった像を拝むことを一切認めないのです。


【Lesson5 仏教の世界】


仏教では造物主が全世界をつくったという考え方はなく、全世界というものはもともとあるものなのです。仏教では,基本的には仏になればいい。けれど仏になるやり方というものがはっきり書いてない。悟ればいいのだ、悟りとはこういうものだとは書いてあるけれども、そういうふうになるにはどうすれbあいいのか、という点がすっぽり抜けている。そこでいろいろな人がいろいろなことを言い出し、そこでますますよくわからなくなってきたのです。


【Lesson6 神道の世界】


神道の大きな要素は二つ。その一つは「穢れ」であり、もう一つは「言霊」です。穢れをなくすことを清めるといいます。その手段が「禊ぎ」であり「祓い」です。綺麗な水の中に入れば「穢れ」はとれる、「水に流す」という発想です。実は日本人以外、世界中にそういう価値観を持った民族はいないのです。ですから日本人が無意識に期待するのは間違いなのです。


【Lesson7 儒教の世界】


儒教の一番の特徴は孔子「述べて作らず、信じて古(いにしえ)を好む」これは、保守的なところ、古の道をみだりに変えてはいけないという枠があるのです。儒教は根本的に後ろ向きであるということです。そして祖霊信仰という特徴があり、祖先の霊を信仰する、ご先祖様の霊に祈りを捧げなければならない。そのご先祖様に対して最も大切なことは「孝」です。儒教社会は官吏が民間より偉く官尊民卑、男性が女性より偉い(男尊女卑)社会で身分制度もはっきりしており、士農工商の四段階に分かれますので、近代化しずらいところがあります。


…いつか宗教の争いがなくなって、平和な毎日が来ればいいね。オススメです。(・∀・)