「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「その後 と その前」(瀬戸内寂聴 さだまさし)

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またまた良い本に出会いました。(・∀・) さだまさし氏と瀬戸内寂聴氏という異色の組み合わせ。東日本大震災の前と後にとことん語った、日本人について、命について、愛について……。 今、全ての日本人を励ましてくれる一冊。そのエッセンスを紹介しよう。


さだ  これは日本人の美徳だと思いたいんですけど、辛いときに笑うんですよね。


寂聴  そうそう。


さだ  あの笑顔というのはせつあい笑顔で、僕らが(笑福亭)鶴瓶ちゃんとも避難所に行ったんですけれども、みんなうれしそうな顔でニコニコ笑って、


とにかくみんな笑うんですよね。その笑い顔だけ見たら、彼らは元気って思ってしまうんだけど、それは要するに日本人独特の美徳であって、本当は泣きたいんですよね。


僕と同世代の男性が、ふっとみんながいなくなったときに僕の手握ってポロポロと泣くんですよね。「おふくろを持っていかれて、かみさん持ってかれて、孫子、持ってかれて」…ってポロポロと泣かれると、こっちもね、もう、俺だったらこれ耐えられないなと思いますね。そういう思いの人に、どんな言葉をかけたらいんでしょう。


寂聴  だから、もうそのときはね、本当に一緒に泣いてあげる。それしかできませんよ。泣けてきます、そういう人に会うと。


さだ  いや、本当に泣けてきますね。


寂聴  泣けてくる。もうかわいそうでね。それで本当にね、スキンシップって言いましたけど、とにかくもう手を握ってあげるとか背中をさすってあげるとか、とにかくスキンシップね。もう私くらいの年になったら、どんないい男でもスキンシップしても大丈夫ですから(笑)。


さだ  どんなつまらないことでも笑うんですよ。だから、ああ、そうか、人間というのは本当に追いつめられると一番必要なのは笑いなんだなと思いました。


寂聴  だって、笑ったらどうしたって血のめぐりがよくなりますからね、元気になりますよね。それで、私はよく言うんですけど、悲しそうな顔をしてお通夜みたいな顔をしてたら、それは不幸がそんな顔好きで寄ってくるって


さだ  (笑)貧乏神が。


寂聴  だから、「幸せは笑い顏に来るのよ」って言うんですよ。「ニコニコしてる人のところへ幸せは来るから、皆さん笑ってください」って言うんです。


さだ  やっぱり生きていくためにはワクワクドキドキすることが大事で、その中でポイントになるのは何でしょう。ワクワクドキドキの心得みたいなものは?


寂聴  それはやっぱり恋愛です。


さだ  おお、恋ですか。


寂聴  うん、恋です。


その他、「捨てる勇気」「放射能という目に見えない恐怖」 「震災が露わにした人の持つ本来の優しさ」「戦争と死」「代受苦」「日本復活」「忘己利他の教え」「老人の力」「日本人について」「命について」「愛について」…。二人から優しさと強さを教わりました。オススメです。(・∀・)


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