- 作者: 小林正観
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2009/02/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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BOOK〜『無敵の生き方 みんなが味方になる』(小林正観)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20111218
さて、この本はその続編とも言えるべき本。読みやすいけど実に深い。そのツボとコツを紹介しよう。
・よく「明日から禁煙」や「明日からダイエット」などという人がいますが、「明日」という日は永久にやって来ません。「今日」の「今」しか私たちの目の前に存在していないので、過去のことをああすればよかったと悔やんだり永久に来ない未来に対して心配や不安を持ってそこにエネルギーを費やすというムダなことをやめましょう。私たちが使えるエネルギーは、「今日」の「今」しか存在しないのです。常に、「今日」、「今」、目の前に存在している人を大事にし、やるべきことをひたすら大事にやっていく。人生はただそれだけのようです。
・たとえばコップ一杯の水があって、これを私が飲もうとする。コップを作る人、ガラスを作る人、材料をとってくる人…何よりもいちばん肝心なのは、水そのものも私たちが自分で作ったものではないということです。要するに、どんなことでも「自分だけでやっている」ことはない。
・「私」たらしめてくださっている存在−神、仏、守護霊様−この目に見えない三者と、「私」を取り組んでいる人間関係−友人、知人、家族−この六者によって「私」の人生は成り立っているのです。その六者に「私をいつも、何とかしてくださって、ありがとうございます」とただひたすら感謝する……それしかないでしょう。他の存在の協力がなければ、何事も成り立っていかないのです。
・カール・ルイスをコーチしたトム・ペリツが教えていたこと。「50m過ぎたら、笑え」というものだったのです。人間の体の筋肉というのは、緊張して「頑張ろう」と思ったとたんに萎縮します。硬直してしまうのです。ところが、笑うと、体中の筋肉が柔らかくなり、すごい能力を発揮できます。リラックスすることが重要なのです。簡単なことです。たくさん笑えばいいのです。そうすれば、みんな能力が発揮できるようになります。
・夫婦ゲンカをする人は、これは自分の妻だ。これは自分の夫だ、という誤解をしています。自分の身内で家族であるから何を言ってもいいと思っているのです。仮に隣のおじさんが毎月給料を運んでくれていると思ったら文句を言ったりしないでしょう。「どこのどなたか存じませんが、毎月、毎月私たちの家族が食べられるようにしてくださって、ありがとうございます」ただ、手を合わせて感謝するしかありません。他人だったら、手を合わせて感謝するのに、なぜ夫や妻には感謝しないのでしょうか。それは家族という名の甘えでしょう。「この人は、もともとは他人だ」ということを認識する。もともとは他人だと考えると、人間関係がうまくいくと思います。
・社員にやる気になってもらう方法です。それは「人が生まれてきた意味というのは、まわりの人たちからよころばれる存在になることなんだ」ということを社員一人ひとりが理解できるように、社長自らが実践してみせることです。社員に対してひどい言葉を投げかけない、いつも穏やかで、暖かくて、「人によろこばれる社長」であるということを、まず実践してください。自ら実践しながら、他にもすごい人の話や感動的な話をたくさん勉強して仕入れておいて、機会あるごとに社員に話してあげるといいと思います。そうすると「いかにお客さまによろこんでもらえるかと考えよう」という気持ちに変わります。そうなったら。社長はもう何もしなくてもいい。会社は勝手に動きます。
・二年前に夫が交通事故で植物状態の寝たきりになってしまった女性は毎日のように「早く目を覚まして。早く私たちのこのひどい状態を何とかして。あなたが私たちのために働いてくれないと、私たちはどうにもならない」と二年間ずっと言い続けてきたそうです。私がもしご主人であったなら、仮に意識が戻っていたとしても、目を覚まさないと思います。そうやって愚痴や泣き言ばかり聞かされたら、楽しいわけはないし、体中の細胞や脳細胞だって、活性化しません。
そうではなく、たとえば「三月になって、梅がきれいに咲いてますよ。四月になったら、桜が咲きましたよ。五月はツツジ、六月は花菖蒲…こんなに楽しいことがあって、きれいな景色があって…」ということを話してあげたらどうでしょうか。食べ物の話もいいですね。「七月はモモがおいしい、八月はスイカ、九月はブドウ…」などと「すごく楽しくて幸せ。こんなおいしいものがあったのよ。こんな美しい景色があったよ」と聞かせ続けるのとでは、魂に与える影響は雲泥の差があります。
いいなあ。深いなあ。何度も何度も反復して魂に刻みたいよね。オススメです。(^。^)