- 作者: 斎藤隆介,滝平二郎
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1967/11/01
- メディア: 大型本
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BOOK〜ベロ出しチョンマ(斎藤隆介)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20070301
さて、久しぶりに読んだのが、この「八郎」。改めて読み直しても、感慨深い。そして滝平二郎氏の絵との絶妙のコンビネーション!秋田県の八郎潟がなぜ出来たのか?その由来の物語だ。
昔々、秋田の国に八郎と言う大男が住んでいた。
八郎は海に向かって叫ぶ度に大きくなり、ついには山ほども大きくなる。
或る日、小さな男の子(わらしこ)が泣いているを見つける。
毎年海が荒れるせいで男の子の親の田んぼが塩水を被ってしまい、駄目になってしまうのだという。
八郎は、心優しい山男だったので、村の人々を助けようと、なんと、山を一抱えにして、荒れた海へ投げ入れる。
すると怒った海が巨大な波になって田んぼを飲み込もうとする。
「泣ぐなわらしこ。おめえの泣ぐの見れば、おらも泣ぎたくなる。しんぺえすんな、見てれ!」と
八郎は海に入って波を押し返そうとする。
「わかったあ!おらが、なしていままで、おっきくおっきくなりたかったか! おらはこうしておっきくおっきくなって、こうして、みんなのためになりたかったなだ、んでねが、わらしこ!」
八郎は、笑うように波に沈んでいった。
それ以来、沖の方では海は荒れるが、八郎潟の波は静かになったという。
…泣ける…。(T_T) 秋田弁っていいよね…。ずっと読み継いでいきたい名作です。おススメです。(^^♪