「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜泣ける名作絵本!…『八郎』(斎藤隆介・滝平二郎)

八郎 (日本傑作絵本シリーズ)

八郎 (日本傑作絵本シリーズ)

私が大好きな児童文学作家、斎藤隆介氏。我が明治大学の大先輩だ。(^ム^) この絵本はジーンとくるよね。


BOOK〜ベロ出しチョンマ(斎藤隆介
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20070301


さて、久しぶりに読んだのが、この「八郎」。改めて読み直しても、感慨深い。そして滝平二郎氏の絵との絶妙のコンビネーション!秋田県八郎潟がなぜ出来たのか?その由来の物語だ。


昔々、秋田の国に八郎と言う大男が住んでいた。

八郎は海に向かって叫ぶ度に大きくなり、ついには山ほども大きくなる。

或る日、小さな男の子(わらしこ)が泣いているを見つける。

毎年海が荒れるせいで男の子の親の田んぼが塩水を被ってしまい、駄目になってしまうのだという。

八郎は、心優しい山男だったので、村の人々を助けようと、なんと、山を一抱えにして、荒れた海へ投げ入れる。

すると怒った海が巨大な波になって田んぼを飲み込もうとする。

 「泣ぐなわらしこ。おめえの泣ぐの見れば、おらも泣ぎたくなる。しんぺえすんな、見てれ!」

八郎は海に入って波を押し返そうとする。

「わかったあ!おらが、なしていままで、おっきくおっきくなりたかったか! おらはこうしておっきくおっきくなって、こうして、みんなのためになりたかったなだ、んでねが、わらしこ!」

八郎は、笑うように波に沈んでいった。

それ以来、沖の方では海は荒れるが、八郎潟の波は静かになったという。


…泣ける…。(T_T) 秋田弁っていいよね…。ずっと読み継いでいきたい名作です。おススメです。(^^♪