「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜抱腹絶倒の爆笑漫画!…『新さん』(泉昌之)

新さん (新潮文庫)

新さん (新潮文庫)

珍しくまたまた漫画の紹介。私の好きな漫画家の一人が泉昌之氏。不朽の名作「かっこいいスキヤキ」は、30年近く前の作品だが、今読んでも大爆笑!(^。^)

さて、この本は、泉昌之節炸裂!主人公の呉竹新(くれたけ・しん)さんは、居酒屋での馬鹿話を愛する、いなせな独身貴族。曲がったことが大っ嫌いな男だ。彼の純情で過剰な日常を描く、爆笑漫画。いや〜久しぶりに涙流して笑った!このおかしさが文章で伝わるかな〜…。そのエッセンスを紹介しよう。


【小説】

・友人から小説を書くことを勧められた新さん。さっそく原稿用紙シャーペン、消しゴムを持って、喫茶店で書くことを決めて外出の準備をする。
サングラスを掛ける。「そうだ、ウォークマンを持っていこう!」しかし見つからない。探すこと30分。ようやくウォークマンが見つかる。「さてさて何のカセットを聴くかな。ボブ・ジェームスを聴こう」ところがケースの中は井上陽水。じゃあ、陽水のケースには…中身が入っていない!
じゃあ、マイルス・デイビスでいい!さて、イヤホンがない。引き出しを探そうとしたら、途中で引っ掛かってちょっとしか開かない。ようやくあけてイヤホンを探し当てて取ろうとしたら、コンパスの針が指に。「あ、痛!」
ようやく、革靴を履いて家を出ようと思ったら鍵がない!脱ぎにくい革靴!さて、ウォークマンを聴こうと思ったら、片方のイヤホンからしか音が聞こえない!さて、駅についたら財布がない!ようやく喫茶店に辿り着いたらすでに夕暮れ。さあ、小説を書こう。…シャーペンの…芯がない…。


【噂の新さん】

新さんの通帳。外から自分の口座に振り込むとき、自分の名前書くのヤだからって適当な名前を出している。それが、ヒクソン・グレイシーとかマイケル・ジャクソンとか北大路欣也南州太郎の名前を使っている一人遊びが好きな新さん。


【新横浜】

彼女からエリック・プラクトン(?)の横浜アリーナ(新横浜)でのライブに誘われた新さん、寝坊をしてしまった…。最後の手段、新幹線で一駅。大人だからできる贅沢特急!危機一髪新幹線に間に会った新さん。ところが、それは新横浜に停車しない新幹線で、名古屋へ向かっていた。
「オレの分のチケットを持って新横浜の改札出たところで待っているマキちゃんにどう知らせるか?そうだ電話だ!」しかし携帯を持たない新さん。車内の公衆電話の104でJR新横浜の番号を聞く、「オ問合ワセノ番号ハ…」しかし、書くもんがない!とっさに小銭で電話帳の表紙に傷をつけて書こうとするしかし、このヒッカキ傷を光に当てるようにして読むと…全然読めねえじゃん!
しまった!もう一度104!しかし書くものがない。売店にあるかな?売ってるわけねーよな。缶コーヒーなんか買ってる場合か!ようやく売店の子にボールペンを借りる。さて、104、しかしテレフォンカードの残り度数がなくて最後の二桁が聞き取れず、プツン…!あちゃー!
なんてこったよまったく!あっ、こんな時に限って千円札がない!さっき缶コーヒーなんか買ってくずしちゃった!さてどうする!…あとは読んでね。


いいなあ、こういう人って。愛されキャラだよね。思い切り笑いたい人にオススメ!(^。^)