- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/07
- メディア: 単行本
- クリック: 75回
- この商品を含むブログ (178件) を見る
『夜明けの街で』。このタイトルで、サザンファンは分かるかもしれないけど、サザンオールスターズの「LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜」がモチーフになっているんだってさ。(^^♪
幸福な家庭で起きた殺人事件。まもなく時効を迎える。
僕はその容疑者と不倫の恋に堕ちた――。
この恋はどこまで続くのだろうか。
不倫するやつなんて馬鹿だと思っていた。
ところが僕は、その台詞を自分に対して発しなければならなくなる。
ただし、その言葉の後に、こう続ける。
でも、どうしようもない時もある。
主人公・渡部は、派遣社員の仲西秋葉と不倫の恋に落ちた。しかし、彼女の家庭では15年前に殺人事件が起きていた。両親は離婚し、母親は自殺。そして父の愛人が何者かに殺されたのだ。まもなく時効を迎えようとしているのだが、刑事は最も有力な容疑者は秋葉だと睨んでいた。
『自分が愛した女が殺人事件の容疑者なのか…』動揺する渡部。
果たして秋葉は罪を犯したのだろうか。沈黙を守る秋葉。
『3月31日の時候を迎えたら私は変われる。全部話すわ』
もし自分の愛した人が不倫をしたら『その人を殺します』と言っていた秋葉。愛する人の全てを知ろうとする渡部…。そして迎える時効の日を迎えようとしていた…。緊迫のカウントダウン。衝撃のラストシーン。さて、その真相は…!?
クウ〜!(>_<)さすがだね!東野圭吾!珍しく恋愛の描写が多いんだけど、一気に読ませるね〜!妻と秋葉の間で揺れ動く、主人公の渡部の気持ちは男ならよく分かるのではないだろうか。(^^♪
そして東野流の大どんでん返し…。ああ〜こう来たか!やられた〜!(>_<)新境地にして最高傑作。表紙の横浜ベイブリッジもいいな!その中で気になった言葉を紹介しよう。
・「赤い糸なんてのは、二人で紡いでいくものなんだ。分かれずにどちらかの死を看取った場合のみ。それは完成する。赤い糸で結ばれてたってことになる」
・自分の長所をアピールし合うのが恋愛なら、短所をさらけ出し合うのが結婚だ。もう相手を失う心配がないから、恋愛中みたいに、必死で相手を振り向かせようと努力することもない。それでもみんな結婚に憧れる。結婚する前の僕だってそうだった。相手の愛を得るための努力があまりにきついので、安心したくて結婚したのだ。安心を得る引き替えとして多くのものを失うことに、その時には気づかなかった。
・結局、僕はやはり女の部分を求めているのだ。有美子はいい母親だ。園美にとって最高の母親だ。だけど彼女はもう僕の恋人ではない。セックスしたい対象でもない。僕が一緒に暮らしている相手は、かつて僕が愛した女性とは違う誰かなのだ。でもたぶんこの世の多くの男たち、結婚している殆どの男は、僕と同様なのかもしれない。
・「二人で手を繋いでいれば、どんなに冷たい雨が降ってきても全然寒くない。お互いの温もりがあれば、じっと雨が降り止むのを待てる。降り止まない雨はない。きっとこれから、いろいろな苦労が長雨みたいに降ってくるんだろうけど、あたしは耐えられる。あなたと一緒ならね。」
どう?面白そうでしょ!?これだけ楽しめて、1680円!本って安いよね!ピンっ!ときたら読んでみて!感想を話し合いたいなあ。(^^♪
「LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜」 サザンオールスターズ(うたまっぷ歌詞)
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=64830
「LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜」 サザンオールスターズ(You Tube)
http://jp.youtube.com/watch?v=7ZMOd1G_YC8&feature=related