子どもの頃、夢中になったマンガとアニメは、梶原一騎だった。「巨人の星」「あしたのジョー」「タイガーマスク」「赤き血のイレブン」「柔道一直線」「柔道讃歌」「愛と誠」「空手バカ一代」「ジャイアント台風」「侍ジャイアンツ」「おれとカネやん」「天下一大物伝」「プロレススーパースター列伝」そして「男の星座」。数えきれない…。そして名作ばかりだ。
一騎先生自ら書いた自伝がこの本。肉筆原稿も収録。そのエッセンスを紹介しよう。
・わしよりケンカが強い、と力道山が認める男が存在する!?
「力道山と戦ったとして、勝つ自信がありますか?」
「そういうことは口にだすべきではありませんが、もし戦えば結果は力道山君が知っているでしょう。彼は戦いません」
私は力道山も好きだが、この不遇な超人を、もっと好きになった。で、ミイラとりがミイラになり、その場で大山門下に入門してしまうのだ。
・「あしたのジョー」の「力石殺し」をするために担当ディレクターと二人で六本木の酒場のカウンターで「殺すか、殺すまいか?」「やっぱり殺そう!」ヒソヒソやっているものだから、小耳にはさんだバーテンが粟生区なった。こっそりマスターに耳打ちしたそうな。以前、やはりナイトクラブで、ちばてつやに私がパンチの打ち方を実地に教示していて、すわケンカと間違えられたのにつづき、今度は殺し屋にされてしまった。
・日本人による著作物で、もっとも海外でよく売れた二位と三位が故・川端康成と三島由紀夫であり、一位はなんとわがマス・オーヤマであったと、これは事実である。
改めて梶原一騎作品を読み返したい。オススメです。(・∀・)